伝説の“攻撃的GK”が日本に与えた衝撃… 27年の時を経てコロンビアの雄が再び世界一に挑む

イギータが躍動した1989年以来の南米王者に輝いたアトレティコ・ナシオナル

 南米の古豪が再び、日本でクラブ世界一の座を懸けた戦いにやってくる。南米チャンピオンを決めるコパ・リベルタドーレス2016を制したのは、コロンビアのアトレティコ・ナシオナル。1989年大会以来、実に27年ぶりのチャンピオンとなった。

 つまり、そのナシオナルはFIFAクラブワールドカップの前身であるトヨタカップに、27年前に出場している。その時、日本は新たなGK像を目撃することになった。長髪のドレッドヘアーがトレードマークだったコロンビア代表GKレネ・イギータだ。

 当時のサッカーは現在と違い、味方の選手から受けたバックパスを手でキャッチできる時代だった。そのため、GKが足でボールを扱う技術は全く重要視されておらず、ペナルティーエリア外にGKが出るような場面はほとんど見られなかった。

 しかし、このイギータの登場は世界のサッカーに革命を与えていた。平気でエリア外へドリブルしながら“お出かけ”していき、FKも蹴る。コロンビア代表では66試合に出場して8ゴールを挙げているほどだ。

 そのイギータと、当時の世界最強と言われた黄金期のACミランの対決が1989年トヨタカップだった。FWマルコ・ファンバステン(オランダ)を擁する攻撃陣にナシオナルは主導権を握られ、イギータの見せ場は普通のGKと同じくセービングの場面に限られていた。

 

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