“レジスタ”柏木が見たUAE戦での単調な攻撃 先発復帰なら「ボールを動かし相手を走らせたい」

W杯予選タイ戦に向けて「状態は完璧」と語る左利きの司令塔

 日本代表の“走るファンタジスタ”が救世主に名乗りを上げている。ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選初戦のUAE戦を左股関節の負傷で欠場したMF柏木陽介(浦和)が、6日のタイ戦を前に完全復帰。初戦を踏まえた上で「日本代表にリズムをもたらせる存在になりたい」と、攻撃のタクトを振るう構えだ。

 自身の状態を「体調はいいですね。ここに向けて準備してきたつもりなんで。足の状態はもう完璧です」と、全く不安がないと断言した。ハリルジャパンはUAE戦で柏木に加えてMF山口蛍(C大阪)も足の違和感で欠場したため、ボランチの一角でリオデジャネイロ五輪に出場したU-23世代のMF大島僚太(川崎)が代表デビューをスタメンで飾った。ハリル監督も苦肉の策と認める人選で、大事な初戦を戦わざるを得なかった。

 そして、柏木はセットプレーからの1得点に終わった初戦の攻撃について、問題点を洗い出している。

「みんな中、中だったり、攻撃も短いパスばかりで強弱がなく、幅が使えていなかった。悪いプレーだったというのではなく、効果的なプレーでなかったと思う。大事なのは、ボールを動かしながら相手を走らせること。裏を狙うから足元が空く、中を使うからサイドが空く、サイドを使うから中が空くという単純なことができれば、相手のバランスを崩せる。スタメンなら良いリズムを作りたい」

 近年の柏木は攻撃の組み立てを司る“レジスタ”の色が強い。その目から見て、ハリルジャパンの初戦は単調に映ったという。速い攻撃はバヒド・ハリルホジッチ監督が就任してからのテーマの一つだが、それでもライン間でのパスの出し入れや、一人飛ばすパス、3人目の動きといったバリエーションが足りなかった。そうしたものをピッチ上で表現することが、得点を奪うことにつながると自信を見せている。

 

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