闘莉王が五輪決勝で感嘆した“銀メダル”ドイツに流れる勝者のDNA 「ブラジルとは格が違った」

優勝の最大の要因は6試合1失点の堅守

 ブラジルサッカー界は近年の国際舞台で、強さを示すことができていない。その最たる例が自国開催だった2014年のブラジル・ワールドカップ(W杯)であり、準決勝ではドイツに1-7という衝撃的な惨敗を喫していた。国際大会での成功体験の欠如が、チーム全体から落ち着きを奪ってしまう。ネイマールとガブリエル・バルボサ、ガブリエル・ジェズスという強力3トップがカウンターを仕掛けたが追加点を奪えずに、ドイツに追いつかれた。

 それでも勝ち星を手にできたのは、今大会を通して揺るがなかった堅守だという。

「チームは(決勝で喫した)1失点しか取られなかった。特にマルキーニョスとロドリゴ・カイオのセンターバックは、本当に良かった。両方とも素晴らしいパフォーマンスだった。失点の場面もセンターバックの責任ではない。あそこはボランチがプレッシャーに行かないといけない。(ドイツの)右サイドからクロスが入った時、(自陣ゴールに戻りながら守備をしていた)センターバックは左に体重がかかっていた。あそこは前に出て行けない場面だったので、ボランチが下がってスペースをケアしないといけない。国際大会では失点をしないチームが強い。それを日本も、いい加減学ぶべき。日本代表でも国際舞台で成功したのは守備が堅い時だけ。失点を減らせば、どんな対戦相手でも何が起こるか分からない」

 闘莉王はブラジルのセンターバックコンビが、栄光への水先案内人になったと振り返った一方、W杯王者ドイツに宿る“勝者のDNA”を感じずにはいられなかったという。

 

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