泥沼の名古屋、敵地で横浜とスコアレスドロー 14戦未勝利でクラブワースト記録更新

超守備的布陣を採用し勝ち点1を死守も、ゴールは遠く…

 泥沼の名古屋グランパスが、長く暗いトンネルから抜け出すにはまだ時間がかかりそうだ。クラブワーストの13試合勝利なし(5分8敗)で30日のJ1セカンドステージ第6節、敵地での横浜F・マリノス戦に臨んだが、0-0の引き分けで終了。これで14試合連続未勝利となり、不名誉なワースト記録を更新した。

 名古屋は5月4日のJ1ファーストステージ第10節、横浜FM戦(3-1)以来、白星から見放されている。小倉隆史監督はこの危機的状況を打開すべく、セカンドステージ5試合終了時点で10失点というリーグワーストタイの守備陣を立て直すために大幅なテコ入れを敢行。身長199センチのFWシモビッチを最前線に1人残し、最終ラインに5人が構える5-4-1の超守備的布陣を採用した。

 セカンドステージ無敗(3勝2分)と好調の横浜FM(6位)相手に無失点と、ひとまず新布陣採用による最低限の結果は残した。しかし、最後に勝利した横浜FMを相手にこの日は攻撃陣も沈黙。守備に人数を割いた影響から、カウンターアタックでも前に人数をかけることはできず。後半23分にエリア内に侵入したFW永井謙佑にチャンスが訪れたが、シュートはDFファビオにブロックされるなどゴールは遠く。後半ATに横浜の猛攻を受けながら、なんとか耐えしのいだ末のスコアレスドローで、連続未勝利記録は「14」(6分8敗)に伸びている。

 名古屋はこの日の対戦相手である横浜FMと鹿島アントラーズとともに、Jリーグ“オリジナル10”の中で一度もJ2降格経験のないクラブ。だが、セカンドステージは2分4敗で最下位、年間順位も降格圏の16位のまま。崖っぷちの戦いはまだまだ続いていきそうだ。

【了】

石川 遼●文 text by Ryo Ishikawa

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