“伝説の闘犬”ガットゥーゾとピサの奇跡 リーグ登録失格危機から2部昇格プレーオフで華麗に先勝

現役引退後は指揮官として、3クラブで途中解任の流転を乗り越える

 かつてACミランやイタリア代表に君臨した“伝説の闘犬”、ジェンナーロ・ガットゥーゾ氏が指導者としてミラクルを起こそうとしている。イタリアのレガ・プロ(3部相当)のピサを率いてセリエB昇格プレーオフに進出すると、ホーム&アウェー方式で行われる5日の初戦でフォッジアを相手にホームで4-2と勝利。セリエB昇格に近づいた。

 ガットゥーゾ監督率いるピサは、前半12分までに2点を先制したものの、フォッジアに追いつかれた。しかし、後半27分と35分に追加点を奪い、4-2で勝利。セリエB昇格に王手をかけた。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、試合後のガットゥーゾ監督のコメントを伝えている。

「オレたちはうまくやることができた。相手は自分たちよりも強いチームだったが、オレたちは組織と強いハートで勝利を奪ったんだ。最後は、早く90分が終わってくれと思ったね。彼らを相手にすれば、わずかなミスも許されないからだ。オレたちは、去年の8月23日にたった10人しか選手がいないところからスタートしたんだ。これは、スポーツ界でも奇跡の一つに数えられていいんじゃないか」

 ピサは今季の開幕直前にオーナーが代わった影響もあり、リーグへの登録すら危ぶまれる状況からのスタートだった。しかし、ガットゥーゾ監督に率いられた集団は粘り強い戦いで、ついに昇格プレーオフへの進出を果たした。そして、1990年初頭に元イタリア代表FWジュゼッペ・シニョーリ氏を擁して「ミラクル・フォッジア」と称された奇跡の軍団を相手に、この勝利でセリエB昇格すら目前になった。

 

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