FIFA新会長が韓国と北朝鮮の緊張緩和に向け、親善試合の開催を提案

汚職まみれで失墜したFIFAの威信を示すことができるか

 サッカーは世界平和の役に立つという信念のもとに、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が日本の隣国における緊張状態の緩和に乗り出そうとしている。ベルギー紙「レ・スポーツ」が報じている。

 それは、サッカーにおける韓国と北朝鮮の代表チームによる親善試合の実施だという。インファンティーノ会長は、2005年にソウルで行われた試合を最後に、東アジアカップなどの国際大会で顔を合わせる場合以外での対戦が実現していない両国に対して働きかけると話している。

「我々は、世界中をサッカーのフィールドだとイメージする必要がある。私には、全力を尽くして協力する用意がある」

 インファンティーノ会長はこう語ったと言う。 05年8月にソウルで行われ韓国が2-0で勝利した対戦では、試合後の両国の選手が統一旗をもってピッチを一周するセレモニーも行われた。

 FIFAはW杯招致や放映権をめぐる贈収賄事件で高官が次々に逮捕されるなど、フットボール界のイメージとブランド力にダメージを与えてきた。北緯38度線を境に、近年対立が深まっている両国の関係を、サッカーの力で緩和させ、失墜したFIFAの威信を世界に示すことができるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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