「期待ハズレ」のクラシコ… 現地解説のハリル監督がバルサ低調の要因を分析

メッシが大一番で見せた悪癖

「期待していたほどのクラシコではないのは、正直なところです。バルサはしっかりと序盤からボールポゼッションしましたが、スムーズなパス回しがないですね。レアルは立ち上がりは緊張していたんですが、どんどん自信を身につけて、シュートチャンスを見つけていきましたね。またバルセロナはこう着状態を打開しようとするメッシが、必要以上に自分のゾーンから出ようとしています。中央のポジションに下がりすぎている癖がある。ネイマール、スアレスの距離感が不思議と取れていないんです。もっと高い位置に張って、ふたりと近い位置を取るべきです」

 ハリルホジッチ監督の指摘は、後半になってより顕著になった。メッシは同10分に際どいループシュートを放ったが、ワールドカップ南米予選を2試合戦った影響からか、ドリブル突破に冴えが見られなかった。また「お互いのポジション取りが非常に巧み」と語った「MSNトリオ」のFWルイス・スアレス、FWネイマールも、決定機を作れないまま時間が過ぎた。

 一方でレアルは手堅い守りから終盤に攻撃陣が爆発。同点弾となるFWカリム・ベンゼマのスーパーボレー、そして同40分にFWクリスティアーノ・ロナウドが決勝点を挙げた。バルセロナの公式戦連続無敗記録が「39」でストップする驚きの結果になったが、試合途中から”白い巨人”の奮闘に気づいた日本代表の指揮官にとっては、当然の帰結だったのかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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