10年後の「Jリーグ勢力図」を占う、知られざる代理戦争

広島の躍進に見る下部組織の重要性

 今年で24年目を迎えたJリーグ。過去リーグを制したクラブは9チームも存在すると聞くと、驚く人も少なくないのではないだろうか。試しに優勝チーム名を思い出してみてほしい。全部がスラスラと浮かんだ人は、かなりのJリーグ通だと言えるだろう。

 そんなヨーロッパの主要リーグのような”絶対王者”が存在しないJリーグは、優勝争いが毎年混戦となる、世界的に見ても面白いリーグと言える。

 今季も昨年覇者のサンフレッチェ広島に加え、2014年に三冠を達成したガンバ大阪や浦和レッズがタイトル争いをリードすると見られているが、過去の優勝回数では鹿島アントラーズの7回が飛び抜けていて、2位以下の優勝3回(横浜F・マリノス、ジュビロ磐田、広島)を大きく引き離す。

 初年度のサントリーシリーズ王者として、創世記からリーグをけん引してきた鹿島。そして、下部組織で育った生え抜き選手たちが活躍することで、最近4年間で3度優勝という結果を残す広島が、鹿島に続いて実績を築きつつある。そんな両クラブにG大阪や浦和が挑むというのが、今のJリーグの勢力図だ。

 では、10年後のJリーグの勢力図はどうなっているのだろうか?

 予想する上でのヒントは広島の躍進、下部組織の充実具合だ。その視点で見ると、実はいまだJリーグ優勝経験のないあるクラブの名前が、要注目チームとして浮かび上がってくる。

 

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