見えない呪縛から解放された魔法使い 2ゴール起点のドルトムント香川「気分的に少し楽になった」

EL32ポルト戦の2−0勝利に貢献

 ドルトムントの日本代表MF香川真司は18日のUEFAヨーロッパリーグ決勝トーナメント初戦FCポルト(ポルトガル)戦に先発出場。得点やアシストなど数字に残る結果こそ出なかったが、2得点の起点となり存在感を示したことで安堵の表情を浮かべていた。「得点に絡むことは、大きな意味をもたらしてくれる」と、一定の手応えを掴んだ様子だった。ブンデスリーガ公式サイトが報じている。

 ドルトムントは強豪ポルト相手にボールを完全に支配し、圧倒的に攻め込んだ。前半6分には左CKから香川とパス交換したMFのヘンリク・ムヒタリアンがDFウカシュ・ピスチェク目掛けて正確なクロスを供給。1度はポルトのスペイン代表GKイケル・カシージャスに防がれたが、こぼれ球を確実に押し込んで先制した。それでも、香川は前半に訪れたエリア内での決定機を不意にするなど、波に乗り切れなかった。

 プレーの精度を欠いた香川だったが「前半に比べたら、後半は相手のプレスもちょっと落ちてきていた」と語るように、疲れの見えた相手守備陣の隙を突いて再三相手エリア内に進入するなど尻上がりに調子を上げた。

 後半26分にはマーカー3人を中央で引きつけた後に、キックで右サイドに展開。このパスを受けたムヒタリアンはダイレクトで走りこんだMFマルコ・ロイスに折り返すと、ドイツ代表MFが右足で放ったシュートはDFに当たってコースが変わり、ゴールネット吸い込まれていった。香川としても狙った通りの形だったようだ。

「スペースが空きだした時にギャップに入ったり、サイドに流れてチャンスを作れていたので、自分を含めて“あとは決めるだけ”というシーンはたくさんありました。その中で、チームとして2点目が入ったことはすごく大きかったですし、まあやりたいサッカーは多少なりともできたのかなと思います」

 

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