【W杯詳細分析オランダ-コスタリカ】ここまでの全5試合で采配が的中 オランダを4強まで導いたファン・ハール采配の凄さ 

大会を通じて際立っていたコスタリカ守備陣のラインコントロール

 イラストを見てほしい。これはオランダチームのパスの軌跡だ。左が前半、右が後半、そして上の緑のラインが成功したパスとクロス、下の赤のラインが失敗したパスとクロスの軌跡だ。

 オランダパス

 最終ラインの3枚プラス両サイド2枚の5枚の壁を越えて攻めることは簡単ではない。前半はパスを回せどボックス内に進入できず、緑色の横方向のラインが増えていくだけだった。そして、後半になってから縦のロングボールも横からのクロスもほとんどボックスの中の選手に繋がることはなかった。

 コスタリカ選手の対応に加え、成熟したラインコントロールはオランダの選手の裏への侵入をさらに困難にした。この試合だけで13回のオフサイドにかかることになった。初戦のスペイン戦の前半で4回オフサイドを取られたが、後半は1回、オーストラリア戦1回、チリ戦1回、メキシコ戦1回しかオフサイドにかかっていない。

 一方、コスタリカと対戦したウルグアイは6回、イタリア11回、裏を狙うよりドリブルやロングボールに頼るイングランドこそ1回だったがギリシャも10回オフサイドにかかっている。こうしてみるとコスタリカのラインコントロールの上手さがが突出しているのが分かると思う。

 

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