アルゼンチン28年ぶりの歓喜へまい進 王の再来メッシを支えるイグアインが今大会初ゴール

 準々決勝第3試合は、日本時間6日、ブラジリアのエスタジオ・ナシオナルで行われ、アルゼンチンが1-0でベルギーを破り、ベスト4進出を決めた。

 開始8分、リオネル・メッシ(バルセロナ)が複数人に囲まれながらもボールをキープし、右サイドへとつなぐ。パスを受けたアンヘル・ディマリア(レアル・マドリード)はクロスオーバーしていくパブロ・サバレタ(マンチェスター・C)へとつなごうとしたが、相手DFに当たってこぼれてしまう。だが、そのボールが跳ねた先に待ち構えていたイグアインはためらうことなく右足をふり抜き、決勝弾を挙げた。

 この得点には、バティストゥータ、クレスポといった正統派ストライカーの系譜を受け継ぐイグアインの能力の高さが集約されていた。まず、とっさに方向を変えたボールの行方を読み切り、芯を捉えた正確なシュート技術。そして、相手DFに間合いを詰める時間を与えずふり抜いた判断。その二つが詰まったすばらしい得点だった。

 アルゼンチンは、ディエゴ・マラドーナを擁した90年イタリア大会以来となる4強進出を果たした。W杯制覇を成し遂げた86年メキシコ大会では、長身FWのホルヘ・バルダーノや、ホルヘ・ブルチャガが王の脇をしっかりと固めていた。今大会は、その王の再来とうたわれる男とともに、決勝の舞台を目指す。メッシを封じられても、イグアインが、アグエロがいる。永遠のライバルであるブラジル開催のW杯制覇。彼らは、痛快なストーリーを描くために、28年ぶりの歓喜へとまい進する。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE


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