昨季MVP外しのモウリーニョ 「勇敢な英断」か「窮余の最終手段」か英国で賛否両論呼ぶ

今季わずか1勝のアストン・ビラ戦にベルギー代表MFアザール外し

 不振にあえぐチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、17日のプレミアリーグ第9節アストン・ビラ戦で昨季のリーグMVPのMFエデン・アザールをスターティングイレブンから外す大胆采配で試合に臨んだ。しかし、これが功を奏したのか、チェルシーは2-0と完勝。3試合ぶりの白星を挙げた。

 このカリスマ指揮官の投じたカンフル剤は賛否を読んでいる。

 英地元紙「デイリー・メール」のチーフライター、マーティン・サミュエル氏は、絶対的エースを外したポルトガル人指揮官の起用法を高く評価している。ベルギー代表アタッカーは昨季リーグMVP、記者協会MVP、選手協会MVPと個人賞三冠を獲得。「非常に興味深い。昨季ならアザールがべンバー落ちすることはなかった」と評する一方で、「これぞモウリーニョというやり方。勇敢な行動だった。そして、どんな選手にも責任を背負わなくてはならないというメッセージでももあった。彼はプレイザー・オブ・ザ・イヤーをメンバーから外した。これはチェルシーにとってのターニングポイントといわざるを得ない。彼はモウリーニョが(クリスティアーノ・)ロナウドや(リオネル・)メッシと比較してきた選手だが、今ではチームに戻るためには、ハードワークが必要になっている」と語った。

 しかし、今季はここまでノーゴールと不振にあえぐ。アンタッチャブルな存在だったはずの背番号10を外し、なおかつ結果を出したモウリーニョ監督の判断は、チームが窮地から脱する大きな転機になると分析されている。

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