本田屈辱 トリノ戦終了寸前出場は「日本メディアへの露出用」と伊紙報道

マーケティングマンの次は露出係

 ACミランの日本代表FW本田圭佑が17日の敵地トリノ戦で、後半43分から途中出場した。アディショナルタイム含めての6分間の出場で見せ場はなかったが、地元メディアは短い出場機会となった本田のプレーを「日本メディアへの露出のため」と皮肉っている。イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が報じている。

 ミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は今季初めて4-3-3システムをテスト。本田にとって昨季のフィリッポ・インザーギ前監督時代に慣れ親しんだ右ウイングのポジションは、FWアレッシオ・チェルチが先発。本田はチェルチと交代で出場機会が訪れた。

 ガゼッタ紙の評価はなし。出場機会の短さから通常の採点となったが、寸評は実に辛辣だった。

 「日本人メディアに取り上げられ、消費されるために本田が出現した。彼らはもう本田がリザーブとなっても、常に追いかけている」と厳しく評価されている。1-1のドローでの3試合ぶりの出番となったが、終盤に決勝点を挙げるための切り札ではなく、日本向けの露出要員という皮肉で伝えられた。そして、3試合連続でベンチスタートとなった本田を取材する日本メディアにも鋭いジャブを入れている。

 本田はリーグ戦で1年以上ゴールから遠ざかっている。結果が出せない現状で、4日のナポリ戦後にクラブと監督、イタリアメディアとサポーターを手厳しく批判していた。来年1月にバレンシア、エバートン、トットナムなどへの移籍が地元で報じられる中、日本代表遠征明けの本田は短いながら出場機会を手にできた。

 本田のアジア市場開拓の旗頭という営業面の役割に注目するメディアは「マーケティングマン」と本田を評していたが、今回は「露出係」。ミッドウィークには「パンキナーロ(ベンチ要員)」というありがたくない称号を与えられるなど、イタリアメディアの目には背番号「10」は戦力とみなされていないのだろうか。低評価を覆すためにも与えられた時間で何とか結果を出したいところだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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