あるデータが導く真実 ハリルJが世界を驚かしたラグビー日本代表から学ぶべきこと

表面的には圧勝の数字

 ロシアワールドカップ(W杯)2次予選グループリーグ首位シリアとの一戦は、監督のコメントなどからも今2次予選で最もタフな戦いになることを思わせた。2014年のブラジルW杯ベスト4のブラジルが、ロシア大会の南米予選において、チリに、アルゼンチンがエクアドルに共に0-2で負けたことから、いかに各大陸予選を戦うことが「難しい」かをうかがわせた。

 だが、この一戦をFact(事実)ベースに正確に伝えると、相手のシリアはFIFAランキング125位で、内戦に苦しみ自国開催さえ不可能な政情不安を抱えている。そして、ブラジルW杯で1勝も挙げられなかったアジア地域の予選リーグの試合だということも忘れてはいけない。「難しい」レベルが異なることをまず認識しておくことは今後、分析を進めていくうえで非常に重要なことだろう。

 日本はアジア2次予選初戦のシンガポールに対して0-0で引き分けたものの、カンボジア戦を3-0、アフガニスタン戦を6-0で勝利した。そして今回は、シリアを3-0で破り、12得点無失点という成績でグループEの首位に立った。

 結果とは別に試合内容を評価するために表にまとめた。

<表1>

シリア戦表1

 表面的な数字から分かるのが、点差以上に日本が内容で圧倒していることだ。シュート数、枠内シュート数を見ただけで対戦相手が勝つ可能性は限りなく低いことが分かる。勝利したにも関わらず批判されてしまったカンボジア戦も917本のパスを88%の成功率で回し、38本のシュートを放った。一方のカンボジアは、217本のパスで成功率53%、シュートわずか1本しか打てなかった。その相手に3-0という結果だけを考えれば、多少の批判はやむを得なかったのかもしれない。

 

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