33人レンタルのチェルシー補強戦略に批判の声「これでは人間倉庫だ」

他の2倍以上の圧倒的レンタル数

 イングランド・プロサッカー選手協会(PFA)のゴードン・テイラー会長が、欧州各国クラブに33人もの選手をレンタル移籍させているチェルシーの方針を非難した。英地元紙「デイリー・ミラー」が報じている。
 
 テイラー会長は、チェルシーから選手が他クラブへ渡ることで、様々な才能がプレーの機会を失うことを危惧している。チェルシーはこれまでにも多くの選手を国外のクラブへレンタル移籍させている。今季もコロンビア代表MFフアン・クアドラード(ユベントス)や、エジプト代表FWモハメド・サラー(ローマ)、元ドイツ代表MFマルコ・マリン(トラブゾンスポル)などの有名選手たちや、多くの下部組織出身選手が期限付きでクラブを離れ、その数は計33人となった。
 
「これほど多くの選手がチェルシーからレンタルされていることは少し心配だ。これではほとんど人間倉庫のようなものだ。様々なクラブの健全さに問題をもたらすことになるのではないか。選手からすれば、ファーストチームで居場所がなければ、レンタルで出場機会を得たいと思うだろう。しかし、チェルシーは下部組織を保有している。どうしてこれだけ膨大な数の選手をあちこちで保有しなければならないのか、そこには疑問を持たざるを得ない」
 
 記事によれば、チェルシーの次に多くの選手をレンタルに出しているのはリバプールで16人。以下、マンチェスター・シティ(13人)、アーセナル(12人)、ワトフォード(9人)と続く。同じプレミア内のビッグクラブも多くの選手をレンタルで武者修行に出しているものの、やはりチェルシーの33人というのは各クラブの倍以上の数字で圧倒的なものとなっている。他クラブが羨むほどの資金力を持ち、ベルギー代表MFエデン・アザールやブラジル代表MFオスカルら世界屈指のタレントを抱えながら、次々と選手を獲得してレンタルで放出する補強戦略には批判の声が集まっているようだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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