若きなでしこで最大の発掘 新戦力の杉田が魅せた美しきミドル弾

佐々木監督も「すごい」

 あまりにも美しすぎるミドルシュートだった。1日のなでしこジャパン東アジアカップ初戦の北朝鮮との一戦で、1-2のビハインドで迎えた後半25分、ゴールから25メートルという距離でMF杉田亜未(伊賀)が右足を振り抜いた。少しアウトサイドにかかったボールは、鮮やかな軌道を描いてゴール右上へと突き刺さった。まさに、弾丸ミドルという表現がぴったりの一撃。杉田にとっては、これがうれしい日本代表初ゴールになった。
「遠目からでもシュートは意識している。あの距離から決めたことはほとんどない。思い切って蹴ろうと思ったのが、あんなにきれいに決まってビックリ。蹴った瞬間に、これは入ったかもと思った。代表初ゴールは素直にうれしい」
 ベンチで戦況を見守っていた佐々木則夫監督も、思わず「すごい!」と叫んだ一撃だった。「思い切って打ったミドルシュートも入ったので、次に向けていいところを見せられたと思う」と、本人も語る猛アピール弾になった。
 指揮官が「チャレンジなでしこ」と命名したメンバーたちの中で、重要な初戦のスタメンを勝ち取った。伊賀で慣れ親しんだ左サイドの攻撃的なポジションでピッチに立つと、前半8分には積極的にゴール前に飛び出し、あわや先制ゴールかという場面を演出した。その後、チームが停滞した中で前半30分を前にボランチへとシフト。すると、コンビを組んだ主将の川村優理(仙台)と好連係を見せ、チームのリズムを好転させた。この日、ピッチ上で放った存在感は抜群だった。

 

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