補強進まぬミラン J・マルティネス獲得失敗で代表同僚FWに方向転換か

争奪戦全敗危機に用意されたプランB

 ACミランが大物争奪戦で全敗危機に直面し、セビージャのコロンビア代表FWカルロス・バッカ獲得に方向転換した可能性が浮上した。イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が報じている。
 2年連続で欧州のカップ戦出場権を逃したミランは、シーズン終了直後から精力的な動きを見せているが、悲惨な状況となっている。レアル・マドリード監督を今季限りで解任された名将カルロ・アンチェロッティの招聘(しょうへい)に失敗したことがケチのつけ始めとなった。パリ・サンジェルマンのスウェーデン代表FWイブラヒモビッチ獲得にも執念を燃やしたが、交渉は暗礁に乗り上げた。
 ポルトのコロンビア代表FWジャクソン・マルティネス獲得にはクラブ間合意に達していたはずが、アトレチコ・マドリードが間隙(かんげき)を抜い、争奪戦を一気に逆転。モナコのフランス代表MFジョフレイ・コンドグビアの争奪戦も宿敵インテルに巻き返され、ライバルが合意寸前と報じられている。
 かつて欧州屈指の名門が移籍市場全敗という苦境に直面し、プランBに出た。マルティネスの代表の同僚であるバッカ争奪戦に乗り出したというのだ。
 バッカは昨季公式戦で56試合出場28ゴール、10アシストを記録している実力者。2連覇を達成した今季のヨーロッパリーグでは決勝で2ゴールを決めていた。現在は南米選手権を戦っており、1次リーグのブラジル戦では相手FWネイマールを突き飛ばし、退場となっていた。
 バッカの移籍金は2500万ユーロ(約35億円)だが、ローマやプレミアのクラブと争奪戦になる。リーグ10位という不振に加え、マーケットでも連戦連敗中。どこかで大物補強に成功しなければ、名門の威信は地に落ちることになる。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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